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路面電車にスピードメーターは必須?

熊本市電での追突事故以降、制限速度をオーバーして走行していたとの分析から、路面電車でもスピードメーターを取り付けるべしとの声が高まり、熊本市電では全車に取り付けることが決まったようです。

路面電車では、法定の最高速度は40/hと低く、また運転士は路面電車に限らず教習中に速度体感を徹底して覚えさせられます。路面電車でも最近製造された車両には速度計が付いていますが、運転士は運転中、いちいち速度計を確認しているわけではありません。道路ではいつ自動車や歩行者が軌道敷に入ってくるかもしれないため走行中は前方注視に集中しています。運転士の感覚に頼ることが必ずしも悪いとは思いません。

 

速度計を義務付けよという声もあるようですが、取り付けや維持の費用は事業者に負担となります。以前、他社での事故を契機にデッドマン装置が義務付けられたとき、その費用の負担の困難さから、路線廃止を考えた事業者もあったほどです。国交大臣が義務付けはしないと言い切ったのは正解だと思います。