うちのICリーダはようしゃべる

阪堺電車のICリーダ
ようしゃべるICリーダ

阪堺電車の乗車用ICリーダは、ドアが開いている間、ドアが開いている側が生きていて、「ICカードをタッチしてください」と案内が繰り返し流れます。他社のように主に視覚に訴えるのではなく、大阪人には聴覚で訴えんとあかん、とばかり音声で案内するのが特徴です。リーダの近くに座ると耳元でこれでもかと聞かされかなりうるさいものです。

カードをタッチするとピッ、プリペイドで残高が一定以下になるとピピッという確認音が鳴ります。これで正常処理されたことが分かります。読み取りエラーの場合はピー!と長音となります。しかし残高が運賃に不足する場合は特にメッセージはありません。

処理が正常ではないとき、ピー!のエラー音ではなく「もう一度タッチしてください」としゃべることもありますがこれはまあ理解できます。言われる通りもう一度タッチすればOKです。このあたりまでは十分理解の範囲内です。

ときおり「改札出場記録がありません」としゃべることがあります。これは困惑のもとです。直前の電車・バス利用時に正常に運賃処理がされていない、たとえばキセル乗車(もはや死語?)した場合などを想定しているようですが、実際は、タッチした時にカードが動いて瞬間的に2回目の乗車処理がされた時にそうしゃべるようです。「改札出場記録がありません」と言われても下車時タッチすると何事もなく下車処理がされる場合がほとんどで、前乗った鉄道会社で記録を取り消してもらわなければならないとなるのは滅多にないようです。同一車両内で2回目の乗車処理がされた場合は違うメッセージをしゃべらすのが利用者目線でしょう。さらに「このICカードは使えません」としゃべることもありますが、なぜだか理由が不明です。ただもう一度乗車タッチするとOKとなるケースが多いようです。

そもそも、こんなに乗客を惑わす、上から目線のエラーメッセージが頻繁に出るところはありません。他社局の場合、せいぜい残高が一定額以下になるとチャージを促すメッセージが出るくらいです。利用者目線がどこか欠落していると思えてなりません。

 

さらに天王寺駅前に到着した時も駅、出口での地上集札にもかかわらず、降車側の乗車リーダが「ICカードをタッチしてください」としゃべり続けます。不慣れなお客が言われるままにタッチするとエラーメッセージが出るので立ち止まってしまって、後ろの人の流れを止めてしまいます。不適切な案内でスムーズな乗降を阻害することになっているのですが、不慣れな客が悪いんだと顔を片付けてしまうのはいかがなものかと思ってしまいます。