
愛媛県のJR予讃線松山駅、伊予鉄道郊外線松山市駅と道後温泉をむすぶ路面電車があります。人気の坊ちゃん列車もこの路面の線路を走ります。
松山市駅は3方向に延びる郊外線と市内線路面電車が接続する交通拠点です。市内一番の商店街銀天街にも直結しています。
この松山市駅前広場の再開発に伴い路面電車の乗り場が、郊外線駅に百貨店が入る松山市駅ビルに接するように移設されました。使用開始は8月24日からです。
郊外線改札口との距離はわずか20mほど。郊外線と市内線の乗り換えが楽に便利になりました。
最近は、全国的に乗り換えや利用者の目的地へのアクセスを改善するリニューアルが多く見られるようになりました。路面電車は、JRや地下鉄などの2次交通となっていることが多く、その結節点ではいかにストレスなくスムーズに乗り換えできるかがポイントになります。
鹿児島、高知、富山、先日の広島。そして今回の松山。岡山もJR駅ビル前までの路面電車の延伸工事が進んでいます。松山も市駅に続きJR駅のアクセス改善も予定されています。
以前、広島電鉄の重役さんに話を聞く機会があり、その方曰く、広電では乗客を「待たさず、濡らさず、歩かさず」を常に念頭に置いて少しずつ改良を重ねてきたそうです。その結果利用者の信用を得て乗客の減少を押さえられていると仰ってました。これを全国の事業者が、自治体などと連携しながら実現していっているわけです。
はたと身近な電車をみると、「待たさず、濡らさず、歩かさず」の真逆を次々断行していることに気づかされました(そりゃお客も減るわなー。)その電車で近々予定されている軌道と停留場移設でどこまで考慮しているのかいないのか、極めて心配になってきます。