· 

広島電鉄、利用者9,000人増加 駅ビル効果

 広島の路面電車が広島駅ビルの2階(JR改札階)に発着するようになって、約1カ月間の実績が発表されました。駅ビルの商業施設「ミナモア」は絶好調、JRの乗降客も増えているそうです。

 多額のお金をつぎ込んだ大事業ですから予想を超えるような成果が出てしかるべきかもしれません。ここで驚くべきは、広島電鉄全線の利用者が10%、1日当たり9,000人増えたということです。9,000人と言えば阪堺電車の1日の利用者のほぼ半分に匹敵します。そう考えると投資効果恐るべし、やれば結果はでることが照明されたようです。駅ビルを目的地とする人以外にも、JRとの乗り換え客もこれまではバスや徒歩だったのが、電車が便利になったから利用するようになったという人も多くいるはずです。

 利用しやすく便利になったら利用者は増える、その逆は減るという当たり前を目の当たりにしたようです。人口減でベースとして公共交通利用は減る方向ですが、この電車乗客9,000人増はミラクルです。同時に施設が改善されているバスの利用者も増えれば万々歳ですね。

 ただ、カネをかければ便利になるとは限らず、利用者目線に立たないがためにカネをかけて不便にする事例は、わが身近でよくあります。広島の場合は本当にすばらしいことです。

 

JRの改札を出るとすぐそこに市内電車がお客を待っている