
沿線に摂州一の宮の住吉大社が鎮座する阪堺電車は、おおがかりな初詣輸送が名物にもなっています。年々運転本数が減ってきてはいますが、やはり阪堺電車の実力が発揮される数日間でしょう。
住吉大社前は、クリスマスが済むと境内電車道側や表参道には提灯が奉掲され、阪堺電車は年内30日から臨時体制の準備が始まり31日には安全柵や臨時ホームなどが整えられます。大晦日、終電車の延長運転はありません、終電車近くに臨時電車は2本ほどだが増発されました。
新年が明け、道路の交通規制が始まる10時ごろから初もうで客が増えてきて、電車も臨時ダイヤ増発運転に移行します。今年の運行間隔は天王寺駅前-浜寺駅前が8~9分、天王寺駅前~我孫子道4~5分間隔、恵美須町~我孫子道14分で、昨年よりやはり減っています。これ以外にも人出を見ながら臨時ダイヤの臨時電車を増発し、路面電車ならではの柔軟さを見せてくれます。
元日は、毎年出足は遅く昼過ぎまでは比較的空いていましたが、天気に恵まれたため午後からは人出が増えました。
電車は余裕のある運用で、161形を使わなくても十分対応できましたが161号と162号が運用に入り電車ファンを喜ばせました。ファンにすれば値千金沿線に足を運ぶ値打ちがあると感じる大変ありがたいサービスです。関係者のお話では161形は収容力があるので正月輸送には重宝するそうです。また161形のご長寿は電車ファンならずとも浸透してきているようです。
年末に、2月4日にダイヤ変更し、さらに減便する旨発表されています。詳細はまだ公表されてませんが、コロナの影響で公共交通の危機が言われていますが、阪堺電車も例外ではありません。