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路面電車のスピードアップ

日本の路面電車界のリーダーである広島電鉄で、路面電車の最高速度向上の実証実験をするとのニュースがありました。市の中心部を少し離れた比較的道路条件のいいところでわずか2停留場間ですが、画期的なことかもしれません。

 

路面電車の制限速度は軌道法という大正時代の法律の軌道運転規則により最高40/h、平均30km/hと決まっている。閉塞など設備か整っている場合は、これを越える速度が特別に認可されます。今現在、この特認を受けているのは阪堺電車と京阪大津線だけです。京阪はほぼ鉄道線並みですので横に置いておくとして、路面電車クラスで実際に50/hで走っているのは阪堺電車のみで、その区間は御陵前・浜寺駅前間の新設軌道(専用軌道)部だけです。新幹線並み線路を走る宇都宮ライトレールも現在は40/hなのです。また走行する道路が40/h未満に制限されている場合はそちらに従います。

 

もともと軌道法や関係規則は大正時代に作られたものでその当時の技術レベルが基本となっています。自動車は技術の進歩に従い法規も手直しされて行っているのですが、軌道はそのままと言っていい状況です。

道路上を走る場合の路面電車の制限時速は40/hと言い切っていいわけですが、今回これに風穴をを開ける試みが行われるわけです。並行する自動車がビュンビュン走っている横をのろのろと電車が走っているわけで、かえって事故の原因となっているというのが今回の実験の理由だそうです。

 

実は、走行速度を上げるのは最高速度を上げるより交通信号の優先化の方がはるかに効果があります。しかし、交通信号は公安委員会(警察)の所管で、収益事業である電車(バスも)に優先権を与えるのは警察としての正義に反するとの考えが根強くあるようで、越えることが極めて難しいハードルがあります。

 

ヨーロッパでは極めて見事な電車優先の信号制御が行われていて、スピーディで正確な電車の運行が確保されています。信じられないような光景ですが5両編成、7両編成の電車が多くの乗客を乗せてスイスイ走っています。日本(特に堺市内)のように信号待ちで長々と停車することはまずありません。日本で常に言われるように、電車優先信号を導入すると交通渋滞がひどくなったという話は聞きません。

 

 

信号優先化は軌道(国土交通省サイド)の永年の課題ですが、国レベルでも相手が公安委員会(警察)で、効果的な改善はほぼ不可能に近いということで、制限速度のアップで突破口を見つけようということかもしれません。

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