南海電鉄は、関西の鉄道の中でいち早くクレカのタッチ決済を導入しました。最初は海外からの旅行客が多そうな一部の駅だけでしたが、現在では多奈川線と高野線汐見橋口を除く全駅に拡大されました。
タッチ決済の後払い機能を活用して一日の利用運賃の決済額に上限を設け、それ以上は引き落とさないという、上限額以上の利用では1日乗車券のような使い方ができる「タッチ決済1日上限割サービス」を12月1日から4か月間実証実験するそうです。
普通乗車券の他社との連絡運輸は全廃し、自社で完結する運賃環境となったことが導入の後押しとなっているようです。
規模は小さいですが、熊本市電で数年前から実証実験が繰り返されています。利用者には好評で、タッチ決済の普及に役立っています。
ポストペイのPitapaの各種割引の中にも同様なものがありますが、各交通事業者のシステムがばらばらで、事前に登録が必要など煩雑です。また1日乗車券代わりとなるような使い方はできません。何よりも、審査があってだれでもPitapa会員になれるわけでないのがネックです。
プリペイドのICOCAでもサブスクサービスは試みられていますが、WESTERのメンバーとなり使用するICOCAと購入チケットを登録した上で、ICOCAで乗車、一旦利用運賃額を差し引いて後日ポイントで返すというような分かり難いものとなっています。
また、スマホのモバイル乗車券(一日券)は、ジョルダンやライドパスといったプラットフォーム事業者にメンバー登録しなければならず面倒です。
事前登録不要のクレカタッチ決済はクレカさえ持っていればそのまま利用できることは利用者にとって簡便で、その中でも上限システムはそのまま企画乗車券となります。1か月定期運賃を1か月間の上限額とすれば定期券の代わりにもなりますし、廃止したいのが本音と聞いている紙券の一日券の代替にもなります。
ただ、リーダ・ライタ設置などシステム導入費用が必要なのと、クレカを持っていない子どもへの対応や自車(改札内)完結しない運賃制度が差し当たってのネックとなるでしょう。
考えてみると、現在は運賃収受方式に、現金、磁気券、磁気カード、ICカード、QRコード、クレカ、顔認証と多くの方式に対応しなければならないのは事業者にとって負担でしょう。キャッシュレス化、紙券は磁気券も含め廃止の方向、磁気カードも消滅が近づいています。ICカード、クレカもスマホに取り込んでの使用、QRコードもスマホと、スマホを持っていなければ何もできないという時代がすぐそこに来ているようです。
